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晴れときどき 宮尾節子


宮尾のブログ talk to who?               
by sechanco
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年鑑アンケート/ノーカット版

○問1 本年度(昨年十一月から本年十月末までの一年間)に刊行された詩集のうち、とくに印象に残った詩集を5冊まで挙げて、その理由をお書きください。
○問2 本年度に詩誌等で発表された詩作品のうち、とくに印象に残った作品を5篇まで挙げて、その理由をお書きください。
○問3 ジャンルや形式を問わず、本年度に読まれたり、ご覧になられたりしたもので、とくにご関心をもたれたものを挙げて、その理由をお書きください。

*アンケート依頼が迷惑メールフォルダに入っていて(拝啓の前に、名前をいれてね…)、気づいたのが締め切り三日前である。一年間の詩生活をふりかえるにはあまりに短い(私はとても読むのが遅い)。。あわてて、あれこれそれと、ひっくり返して、見つかったり、見つからなかったり、読めてなかったりもあって(すみませんすみません)、でも、とりあえず胸と手にのぼったものを(おまけに私は忘れっぽい)。

がーーーーっと、いっきに思いのままに書いてみました。それが、以下です。
そして、これをなくなく削って、3分の1に()したものが、今末発行の『現代詩年鑑2017』(思潮社)に掲載されていると(多分…)思いますので、さてどうなったことかをとくと、
ご高覧くださいませ。

***
大御所は大御所にまかせることにして、じぶんの身の丈に近いところから、身の丈の言葉で選ばせていただきます。あしからず。
*永方佑樹「√3」(思潮社オンデマンド)
「詩は感じればいいのよ」と突き放したことを言わず、ちゃんと式を見せ解きほどいて、腑に落とし、尚且つ詩の味わいを損なわないどころか、いや増す。凄腕が出たなと驚きました。難解だと言われる現代詩のひとつの「解」が出された気がします。それなのに本人は気負いがなく、そよ風に吹かれる野の花のように素朴な佇まいで、これまた素晴らしく。詩集もたのしく詩人もうれしい。やっと現れた、待たれた存在です。わたしのぴかいち。

*三角みづ紀「よいひかり」(ナナクロ社)
タイトルがいい。表紙の絵もいい。「よいひかり」と「あまいもの」。いま人々にほしいものが、救急セットみたいにコンパクトに詰まってる気がして、そばに常備したい詩集です。ご自分との「おりあいがついた」とどこかで書かれていたけれど、よかったですね。「わたしとても/かんたんだから/あまいものがあれば大丈夫」とか大好き。

*黒崎立体「「tempo guisto 」(七月堂)
詩を守るとは身を守ることでもあるのだな、と思いました。「ぜんぶ/あなたが悪いよ」だいたいがあなたのせいで、私がひりひり痛む詩だけれど。誰しも心の底には、こんな気持ちが棲んでいるのだろう。その容赦のなさが詩の純度をあげていて、ときにハッとするほどきれいだ。「tremolo」は泣けた。「うつくしくされたい」「わたしをさみしがってほしい」詩は幼言葉の洗練だろうか。

*為平澪「盲目」(土曜美術社出版販売)
詩も詩人もこの世では生きづらい。その生きづらさがめんめんと綴られていて
「(オニハ、ウチ、オニハ、ウチ、)」が地唄のように響き、凄みのある詩集。「売買」は圧巻。この方も外からかけられた圧力を身のうちに溜めてバネとなし、きっちり詩によって生き直すペンの強さを持っている。

*小峰慎也「いい影響」(書肆梓)
相田みつをと荒川洋治と杉本真維子を足して落語で割ったように、読みやすくて、含蓄があって、洗練されてて、たのしい詩集です。言霊というより、言葉霊が背後についてる感じ。教養のなせる技かも。

*須永紀子「夜の深くに」(雨季67)
「夜の深くに/草木の水分をつたうチタンの舟/閉ざされた町のすきまに/軽い体が航路をつくる」こんな美しいフレーズに痺れるために詩を生きるのだ、といいたいぐらい。流石のキャリアが底光る。益々極まってくる須永さんのヴィジュアル詩。小さなフレーズなのに、岩手の軽便鉄道が賢治の銀河鉄道に変容する、ことばの道筋すら垣間見える。

*横山黒鍵「岐路」(詩客 9月)美文調の人だが今回は絵空へ言葉が飛ぶのではなく、「紫蘇を揉んだ手」の暮らしへ降りて、愛が透ける羽のように詩が美しい着地を見せる「つまむ手の形をそのままで」。

*平田詩織「プラハ」(現代詩手帖8月号)「あかるい墓地」は光に恵まれ、影に恵まれて、「表と裏に美しい模様のある」詩は立ち、そして横たわる。のびやかな地平へ「生まれるものを歌ってごらん、」と希望は届けられ、「あかるいのどに」降り注ぐ詩が瑞々しくまぶしい。詩はおおらかに歌う薔薇の喉を得たようだ。

*西原真奈美「約束」(秋のクラムボンin清里の森 冊子)葬儀にも棺にもたくさんの花が添えられるように。愛しいものを失った悲しみのそばには、見送るものと見送られるもの双方への鎮魂として「回向のような/音叉のような」詩が繰り返し、唱えられねばならぬことを知らしめます。

*秋亜綺羅「革命権」(非戦を貫く三〇〇人詩集)「平和は、真の臆病からしか生まれないだろう。」「憲法九条を守るということは、殺すか死ぬかしか選択肢がないときに、死を選ぶという宣言」言葉の迫真に打たれた。勇気ではなく「臆病」が選ばれ。殺すか殺されるかではなく、殺すか死ぬか……つまりは「殺さない」が選ばれている。言葉の「技あり」を見た気がします。
*外間隆史がツイッターにあげる叙情的な絵画に心奪われました。油絵のタッチですが実際にはパソコンでの画面描写というのも驚きました。彼の作品は一枚の絵と一編の詩の分別を私に見失わせてしまう。

*「前橋ポエフェス2016」での川口晴美「街を紡ぐ」の詩と、朗読しながら白いテープを延々と繰り出し、蚕の糸のように周りに張り巡らせていくパフォーマンスが心に残りました。彼女の美しさとともに。

*中村みゆきプロデュースによる山梨県詩人会開催「詩の朗読カフェ 秋のクラムボンin清里」は参加者のアンソロジー冊子まで用意され、数々の配慮や心遣いで詩に温かい血が通う幸せなイベントでした。芦田みのりの即興詩・黒木アンの点字詩などみなそれぞれが趣向を凝らした朗読を披露してくれました。中村みゆきの朗読がいや凄い。中村バリウスと呼びたい名器です。

*「山梨の詩 2014 通巻11号」後記に寄せたこまつかんの詩にも打たれました。「百花繚乱。/紙の二次元ページに表現されたことばたちが/僕のイメージの世界によって/変容しようとしている。/僕の過去の様々な体験が/なめらかにつながって共鳴をしたのだ。/どのようにあがいても/この身体の内側で音声言語になる。/僕の身体が思想を始めた。/また/新たな着想がやってくる。/嬉しくて大きく息を吸う。」まさに詩を読む醍醐味が、活字という二次元媒体からほとばしるイメージに力をもらって、生身の身体が大きく息を吹き返す歓喜の姿が、そこに見えたからです。

*あとは金澤一志「kneecaps」のグッドセンス。山田兼士・江夏名枝・山下泉・田原「QUARTETTE」のナイスキャスト。カワグチタケシ・村田活彦「同行二人」の円熟朗読をたのしみ。井津建郎「インド――光のもとへ」写真展では死生観を覆され。斎藤環「オープンダイアローグとは何か」に統合失調症ほか精神病への光明を感じているところです。

*アンケートは交友録だと言う人もいる。確かにそうかもしれない。なら交友を少しずつ丁寧に広げて、詩に血の通うところで、共に生きたいものです。

*追記:捜していたけれど。結局、締め切りまでに見つからなかった。「QUARTETTE(カルテット)創刊号の田原「無題 V(抄)」(今頃、見つけた)がめちゃくちゃよかったです。



by sechanco | 2016-11-07 13:21
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