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あった。あった・・・まだあった。所用で近くまで行ったので、遠回りして立ち寄ってみた笹塚。「あたしは東京に57年住んでいるけど、『ささづか』なんて聞いた事がない!」とあまりにきっぱりと某所でおばさんに言われ、じゃあ私はいったいどこへ住んでるのか…と不安になった町・笹塚。20数年前に東京へ出てきたとき住んでいた下宿が、なんと当時のまま残っていた。まさか・・・と思いつつ、下宿に近づいていくうちに胸は高鳴り足はもつれ心臓は銅鑼のように打ち始め…呼吸が困難になっていた。こんなに動揺したのはひさしぶりだ。つげ義春のまんがの『ゲンセン館の主人』とかいうので、止めるのもきかずにゲンセン館に到着してもうひとりの自分と対面するあの衝撃のシーンに似ていたかも。
東京は「新宿」しか知らなかったから(笑)不動産やさんでとにかく知ってる「新宿のそば」で探してもらった。当時のわたしの経済で借りられるめいっぱいの下宿だった。下の階は栃木とかの二人姉弟が借りており、その2階が私の部屋。6畳一間で、床の間(たぶん)にとってつけたような流しがあっただけ。トイレは共同。お風呂は銭湯。東京で詩を書こうと思って出てきて、東京で詩を書いたいちばん最初の住処だ。とにもかくにもこのちっぽけなおウチからわたしの東京暮らしは始まっている――。 当時、小さな言葉のカードを作っていたがマンガなど落書きも多く、その一枚に銭湯帰りに見上げたこの下宿を描いたものがあった(↓下絵)。あのちび窓の向こうに机があって、退屈して窓をあけるときれいなワイン色の夕陽が見えて、「東京の夕陽はワインのロゼの色で、いままで見た夕陽で一番おしゃれです」と友達へ手紙に書いたり、「桃売り」の呼び声にひかれて道に降りていって、「あたった桃おまけに入れとくよ」と傷ものの甘い桃をもらったりしていたっけ・・・なあ。 せつこ画(笑)。ため息で窓拭きができたし、涙を冷蔵庫の凍り皿で凍らせてアイスティーに入れたりしてたわは。詩も書けなくなって、お金もなくなって、目の前の白い紙に「青森」とマジックで大書きして、トラックに飛び乗って、ヒッチハイクでねぶた観にいったのもこの部屋にいた頃のこと。紙と書くモノがあれば道は見つかるもんだ、とこの時自信を持ちました(笑)。 後ろの都営住宅すらきれいに建て替わり、まわりは、みんな様変わりしてひとつも見覚えがありません。その中で、夢の中のようにこの一軒家がぽつんと残っていました。あの頃のままで。おんぼろのままで・・・。 「おんぼろのまま、君はまだ立ってるんだね。えらいね。」と家に話しかけてきました。 「おんぼろのまま、私もまだ詩書いてるんだよ。えらいでしょ。」と――。
by sechanco
| 2009-04-30 11:39
| ミヤオ・リターンズ
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