晴れときどき 宮尾節子


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なつのかぜ・ふゆのかぜ

a0082132_1053790.jpg風邪もおかげさまで、だいぶ良くなりました。それで、借りたきたMOディスク用の機械から、MOに保存していた古い文章を呼び出す作業をしていて、その中から夏の風邪引きのときの夢の話を見つけて、読んでいたら、なんと夕べもまた、へんてこな夢を見てしまった。わたしは風邪引きのときは結構へビィな夢を見るようです。他のひとが読むと面白いのか面白くないのか(だったらごめんなさい)わかりませんが、風邪引き記念に両方を掲載してみます。長い!よ。ゆうべのゆめは、かぜにおこされましたが、あの夜明けの強い風は春一番ではなかったでしょうか。だったら、うれしいな、もうすぐ春ですよ。(^^♪

☆駅員さん(夏の風邪)
夏風邪を引いて寝込んでしまっている。別の仕事をしようと思ってパソコンをつけたまま、ソファで少し横になったら全く起き上がれなくなってしまった。そしてこの暑いのにぶるぶる震えながら眠ったらおかしな夢を見た。あんまりおかしな夢なので誰かに話したくなったので、ふらふらと起きあがって書いてるとこよ。
先日ちょっと電車で遠出して帰りが遅くなったせいかな・・・夢の中でオレンジの中央線に乗って帰って来ていた。電車の中でも体調が悪くなり、降車駅を気にしながらうつらうつら眠ってしまった。もうすぐ…しんじゅく…おりなければ…で、はっと気がついたら全然景色が変わっていて、新宿のはずの駅が随分高架になっていて目前に深い山々がせまっている大渓谷。なに??と駅の電柱を見れば「静上」と略名があるもしや、やばいっと飛び降りて、遠くの駅員さんに「ここはどこですか?」「ああ、静岡ですよ」と。ええっ?それじゃ困るんです、新宿で降りて、埼京線に乗らなくちゃならないのに・・・ど・どうしよう、もう夜の11時で静岡なんて…と泣きがはいりかけたところに。その駅員さん、頭が禿げてて男前のおじさんが「あ・新宿行きなら一本だけ、あった。乗せてあげる。ついてきなさい!」と私を促してホームを走り始めた、わたしも慌てて駅員さんを追いかけたが、駅が高架になっているから、目もくらむような高さの手すりもない鉄の非常階段を降りなければならない。駅員さんは前向きに、手も使わずにタンタンタンと軽快に降りていくが、私はうっかりゆだんするとまっさかさまに谷底に落ちそうで、後ろ向きに踏み板を一枚一枚掴みながら降りていく。が、強く掴むと鉄板が外れそうにガタッと動き、生きた心地がしない、今にも発車しそうな電車は遠くで待っている。
やっと降りたら、こんどは、谷川にかかった鉄橋を渡らなければならない。それは雨に濡れてつるつるすべる駅員さんはどんどん先を行きながら、時々振り返ってこちらを見ている「すみませ~ん、なぜだか急げないんです」
やっと追いついたら駅員さん「つぎつぎ新しく駅ができるのもいいが、こういう事態も考えないと…全くJRのミスです」と恐縮している。「いえいえ私がうっかり…」座席に落ちてたエロ漫画につい読み耽ってしまって…とも言えず。
「実は私、青少年の野外活動なんかのボランティアもやってるんですよ」となんだかとってもイイ人の静岡の駅員さんと「そうですか、どおりで足が速いですね」と世間話。
しかし、やれやれ…どうにか東京行きの最終便に、と二人で向こうのホームを見たとたんに。すーーっとオレンジの電車は「行ってしまいました…」と告げて放心する駅員さん。ああ、どうしようとちからつきたわたし。それよりも「JRがいけないんです。JRがいけないです。東京から寝過ごす人がいる、こういう事態も考慮すべきだ…」とあんまりがっくりする駅員さんがかわいそうでたまらない。「もうひとつだけ…手があるが、それを使うとわたしの首もあぶないが…」と何か人生を覚悟したような物言いまでする駅員さん。「いえ、そこまでしなくていいです、もう充分です」と言っても、駅員さんの落胆はひどくなるばかり・・・
そのうち、なんだかすべてがなんとなくおかしなことに気がついてきた私、どうも次元が普通じゃないと、気がついたのです、とそのとき、ホームで打ちひしがれるやさしい駅員さんを残したまま、私の夢が覚め始めたのです(景色が記号に解けていくマトリックスの映画のシーンみたいに)。いけないっと思ってわたしは夢を逆流して、「駅員さ~ん」と声をかけた。そして、こちらを向いた駅員さんに、「ありがとう!東京に戻れる方法がひとつだけありりましたよ~」「えっ?」と驚く駅員さん、「あのね、これをすべて夢にすればいいっ!」その時やっとニコッと笑った駅員さんの顔を最後に・・・汗をびっしょりかいて私はソファーに着いていたのです。


☆春一番(冬の風邪)
道路を、サラリーマン風のスーツを着た人たちが横並びに歩いている。前から観ると、刑事ものドラマのエンディングの風景のようだろうなあと思いながら、「どうしてみんなで道路を歩いているのですか」と尋ねてみる。「最近は、こうなんですよ」と一人が振り向いて答えてくれる。「タクシーがつかまらないと、歩くようになったのです。少しでも歩くと、途中でつかまっても歩いたメーター分料金浮くじゃないですか」なるほどと思う。「それがね、そうしている内に歩くのが楽しくなっちゃったんですよ。みんな」と続ける。「だから、タクシーが来ても、乗るのをやめて歩き続けるものが増えてきた。道路を歩くのが流行ってきたんですね。中には、そのまま家にも帰らず、会社にも行かず中仙道や東海道を歩き続ける人まで出てきています」とのこと——。そういう話を聞きながら、わたしも混ざって歩き始める。Gメンだってヒーローズだって男の中に女が混ざってたからまあいいだろうと、テレビの画面を思い出しながら。

すると、途中から道路脇の石垣にそれはきれいな白い花が咲いているのが見えてくる。見たことがないほど清らかな白さで、花の形もうつくしい。白い光が咲いているようだ…とこころをうばわれる。花びらが大きく、パンジーとハンカチの花を合わせたような感じにもみえる花が幾つもいくつも咲いている。写真に撮ろうと思って、デジカメを構えると、向こうからいっせいに走ってくる少女の群れに邪魔される。花を撮ろうとすると、少女の顔に変わるのだ。少女はじぶんを撮ってくれているとうれしい誤解をしているようで、なかなか花と変わってくれない。困ってしまう。

それにしても、少女の集団がずいぶん長く続くなあとふしぎに思っているうちに、野原に出ていた。もう少女はいない。白い花が見える。ああ、よかったと花に近寄ってその花をしみじみ眺めると、清らかな花の理由がわかった。ベビー帽そっくりなのだ。外国の赤ん坊がつけているあの大げさでぜいたくなレースやフリルをふんだんにつかったベビー帽に素材も形もそっくりな花——というよりそれらは、白無垢のベビー帽そのものだった。

花じゃない!と気づいてそっと下を見下ろすと、茎と思っていた部分がお地蔵さんに変わっている。おどろいて、周りを見渡すと、いたるところにベビー帽をかぶったお地蔵さんが立っている。草むらに百合の花が立つように——。思い思いの場所に。ここは生まれなかった赤ちゃんのお墓、生まれてもすぐに亡くなった赤ちゃんたちの墓場なのだ——とわかった。大きく見えていたその花びらは、古くなって、裂けてしまったベビー帽が風にゆれてる姿だった。裂ければ裂けるほど、古くなれば古くなるほど、きれいな花びらは増えていくのだった。なんてことだ、とおそろしくなった。

お寺などで、水子地蔵の並んでいる場所はなんとなく気味悪くおっかなくて近寄れない。どうして、来てしまったのだろう——とおもっていると理由がわかった。赤くないからだ。普通の水子地蔵は、赤い帽子に赤いよだれかけをしている。その赤がこわかった——その思いを見透かしてか、どこかから声がきこえる。「赤いとこわがって、ひとが来てくれないから、さびしいのです」と。

その声に、訊いてみる「さっきの少女の群れは、あなたたちなの?」「そうです、見つかってうれしかったの」「でも、しんだ赤ちゃんには男の子だっているでしょう?」「いいえ。最初はみんな女の子です。それから、男の子になるの」「しんだら、女の子にもどるの?」「そう」——「どこへ、みんな走っていったの?」「てんごく」————「どうしたら、みんなてんごくに行けるの?」――――
「ちゃんと、見つめてくれたなら」「ちゃんと?」…声は、それきりかき消えた。

ちゃんと——見つめることができなくなったのか、白い花はもうどこにも見えなかった。荒涼とした野原か無縁墓地かもう区別のできない場所に立って、わたしはなぜか目の前で廻るかざ車を見ていた。ベビー帽をかぶったお地蔵さんのそばに一本のかざ車が立ってくるくる風に廻っていた。そのかざ車の廻る音がどんどん激しくなって、その激しい音でわたしは今、夢から覚めたところだ。

ところが目が覚めても、かざ車の廻りつづける音がしている——。耳を澄ませると正体がわかった。ベランダに吊してあるアジア物の雑貨店で買った竹のふうりん(何というのだろう)が、はげしい風にゆさぶられて鳴っている音だった。夜明けに吹き付ける風、たぶん今年の春一番に。

治りかけの風邪がこんな夢を置いていった、そして、起き上がって、春一番に夢のカザグルマがまわりつづける音を聞きながら、夢のつづきのような手で一気にこれを書いたみた。

そして、将来、仏門に入るだろう理由がもうひとつ自分にはっきりした、とおもった。


おしまい。
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by sechanco | 2010-01-22 08:10 | ミヤオ・リターンズ
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