晴れときどき 宮尾節子


宮尾のブログ talk to who?               
by sechanco
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カテゴリ:詩関連( 40 )


札幌・豊平館にてトークと朗読会/4月22日(土)

*明治時代に開拓使が建てた国指定重要文化財「豊平館」にて
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連詩組のみなさんと北海道の詩人のかたがたとのトークと朗読会です。
即興連詩会も開催の予定
よろしくお願い致します。
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by sechanco | 2017-04-11 12:05 | 詩関連

日曜詩人の朗読会/下北沢B&Bにて

3月26日(日曜日)
昨年秋から始まった
日曜詩人学校、みなさんと共に詩を学んできて
いよいよ、作った詩をみなさんが朗読発表をすることになりました。
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しっかり、詩人気分を味わっていただこうということで
下北沢の話題のブックカフェ・本屋B&Bさんにて朗読会を開催。

最初は、講師の文月悠光さんと宮尾で「日曜詩人のつくりかた」と題して
よもやま トークを。
どんな講座をやったか どんなところを苦労したか
どんなところに発見があったか などなど 振り返って
あれこれ たのしく お話をしました。
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わたしは名前を使った折句詩や一行詩でお返詩をする、あそびや
三行連詩など
文月さんは穴埋め短歌や、写真を使って詩を組み立てていく作業など。

しりとりや、連想ゲーム、連想しないゲームなど、
手遊びをまぜながら、わたしは体から言葉がでるところの
面白さを担当し。

文月さんは、出てきた言葉をしっかりと詩にしあげていく
方法を。

そこには、書ける、書けない、という詩の世界ではなく
詩を「書く」という確かな意思のもとでの
丁寧な工程への手ほどきが。

二人それぞれの持ち味が、出せたかな…と
思います。
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あれこれ 話がひろがって 漫才みたいに なりつつ
時間が過ぎていきました。

背景のスクリーンには、みんなで作った
一行連詩が映し出されていました。

一行ずつ、作ったひとの
紹介もありました。


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あとは、文月さんの朗読
10年ぶりだとかの、古い詩と
新しい詩集からの、2編を。
春のウグイスの声を、聞くような、ハリのある良い朗読でした。


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わたしも、「明日戦争がはじまる」から一つと
新しく発行された詩の叢書『未明01』から一編を読みました。

雨だったので、長靴履いてます(笑)


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さて。いよいよ、日曜詩人のみなさんの朗読です。

手作りの冊子を手にした方や
スマホで朗読する方

男性の方
女性の方

二十歳の方
二十歳がいくつも分の方

昔の自分を語る方
今の自分を伝える方

家族のことを詩にした方
同僚のことを詩にした方

ささやくように朗読する方
アクションをいれて朗読する方

はじめて詩をかいた方
もうすでに詩をかいていた方

わたしは トークで
詩って 方言みたいだ と伝えました

うまれそだった 
土地のことばがあるように
うまれもった 
個人のことばがあるはずだと

それぞれの かたが
それぞれの 自分詩を 披露して
ください ました。

さまざまな 鳥の声を
聞くように

それぞれの 心の声が
胸にしみて

みなさん とても
すばらしかったです。

聞かせてもらえて
しあわせ でした

*何人かのかたに わたしの詩も 読んでもらえて めちゃ うれしかったです。ありがとうございます!

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みなさんと 詩でつながって
ほんとうに 仲間が増えたようで
心強い 思いがしました

ひとに ぶつけると 傷つける かもしれない
思いも 
ことばに すると 楽になります

ことばは いくらでも おこらずに
受け取って くれます

ひとりのときも ことばという
味方が いることを 詩で感じて もらえれば 幸いです。

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さてさて 無事に 朗読会も おわって
うちあげです

みんな そろって おなべです

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きちんと ことばに みみをすます
そして 真摯に こたえる
その すがたに 信頼できる方だなあ との
思いを つよくしました
文月さんの 講評を聞くのが 大好物でした。

みなさん、ふづきさん、ごいっしょ、できて、うれしかったです。

ありがとうございました!

会場には一般のお客さんもたくさん来ていただき、満杯となりました。
そして、そして、
ラメールでお世話になった、吉原幸子さんの
息子さんの純さんも、来てくださいました!

朗読を聞いていただくのは、はじめてです。

吉原さんに、見守られているような、幸せな気持ちで
胸がいっぱいになり、感慨深かったです。

寒い
雨の中を
みなさん、純さん、
ほんとに、ありがとうございました!











Omake
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by sechanco | 2017-04-02 00:11 | 詩関連

赤ままの歌

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赤ままの歌
          宮尾節子

おまえが歌うな。
わたしたちの歌を。まるでおまえの歌のように。
おまえが奪うな。
わたしたちのほんとうを奪って。
おまえのうその歌にするな。
わたしたちの赤飯(あかまま)の歌を。おまえの飯事(ままごと)のために歌うな。
わたしたちの手がうつむいて紡いだ歌。
わたしたちが歌うための歌を。
きょう顔をあげておまえが歌うな。
                     2016.12.28



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by sechanco | 2016-12-29 05:10 | 詩関連

日曜詩人学校はじまりました。

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11月25日金曜日。日曜詩人学校の第一回目ぶじ終了いたしました。


第1回目は宮尾の担当で、

変形しりとり遊びで盛り上がったり、一行詩とお返詩の相聞朗読をしたり。自己紹介の折句詩を作っていただいたり。みなさんノリがいいので楽しい初回となりました。

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作っていただいた詩もみんな意欲作ばかりで講師二人で感激。文月さんの講評がまたあざやかで聞き惚れてしまいました。

*折句詩のお手本に

葉月野さんの「夏いろはるか」と山田兼二さんの「羽曳野」を使わせて

いただきました。ありがとうございました。


地元飯能の方や連詩組のメンバーの方も参加してくださって。

とても心強く、リラックスできました。


おかげで、詩の講座とは思えない和んだ空気のなかですすめることが

できたのが、うれしいことでした。

文月さんも「講師だってこと、忘れて楽しみました」とのこと。


わたしも何だか、浮かれてしまって、詩以外のことまで

べらべらおしゃべりが過ぎた感じでちょっと反省しました。^^


でも。終わったあとで、平凡社のひとにも、みなさんにも、たのしかったと、言ってもらえて、よかったです。

ありがとうございました!

***

詩ごころは、おさなごころ、

幼(おさな)少女心、幼(おさな)少年心から発信されてくるような気がします。

そのはじまりには。きっと「遊びたい」があって。

なのに「遊べない」につまづいて。

だから。遊び心は、大切だと思います。


そして、遊び、たのしみながら、こころや、ことばを、

ふかめて、いけたら、さいわいです。

じぶんのおもいを、じぶんのことばに、のせる。
詩というかたちで。


ある精神科医のかたが、混沌を言葉にすると、気持ちが落ち着く。
と書かれていました。

器に水を掬えば、流れている水が、ひととき落ち着くような、ものでしょうか。


思いを言葉で掬うのも、そういうひとつの、掬いであり
救いなのかもしれません。なら。ことばでひと息つきませんか。


日曜詩人学校。
わたしたち、ふたりが、そんなお手伝いを、できますように。

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これからもどうぞ、

よろしくお願いいたします。



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by sechanco | 2016-11-30 09:46 | 詩関連

わたしの歌をゆるしてください。

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わたしの歌をゆるしてください
               宮尾節子

心地よい
秋の野原を
飛び交う

とんぼの歌を
見える
とんぼの歌をうたわずに
見えない
せんとう機の歌をうたう

おくびょうな
わたしの
今日の歌をゆるしてください。

晴れた
秋の大空へ
飛び立つ

せんとう機の歌を
見える
せんとう機の歌をうたわずに
見えない
とんぼの歌をうたう

おくびょうな
わたしの
明日の歌をゆるしてください。

見えるものをうたわずに
見えないものばかり
うたう

どうぞ 
今日と明日の
わたしの歌をゆるしてください。

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「明日戦争がはじまる」という詩を書いてから、色々話題にして頂きましたが。
時にわたしは自身の毒に手を焼きます。
脅すようなタイトルをつけたことにも複雑な思いが。
そして不穏な空気を煽り、誰かを傷つけてしまったのでは
という申し訳ない思いが。。胸の底に、常にありました。

こんな詩を書こう…と思って書くというより、
「こんなのが出ました」に近いのが、
詩作です。
だから自分でもびっくりする。けれど、出来の悪いやつでも、わたしの産んだ言葉の子なのです。

明日どんな詩を書くかわからない自分も含め…

「わたしの歌をゆるしてください」
ずっと
言いたかった言葉がやっと言えた気がします。。

こんな わたし ですから・・・

みなさんが平和に暮らしているときに
おどすような
戦争の詩を

あるいは

みなさんが戦闘機を見上げているときに
のんきな
とんぼの歌を

歌うかもしれない

どうぞ
わたしと

わたしの歌をゆるしてください。

宮尾節子
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by sechanco | 2016-09-27 12:56 | 詩関連

秋のクラムボンと詩の仲間たち

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[朗読カフェ 秋のクラムボン in 清里/2016.917

山梨県詩人会のみなさんの開催する「朗読カフェ 秋のクラムボン in 清里」に呼んでいただきトークと朗読をさせて頂いた。会場は「森の音楽堂」というまさに森の中の素敵な建物でした。
 9月半ばの紅葉にはまだ早い清里の森は、それでも明るい秋の日差しを浴びて、白樺などの広葉樹の葉を蜂蜜色に透かせて、美しい木陰を作っていました。とても心地よい一日でした。

前もって送って頂いていた「山梨県詩人会」の発行する詩誌「山梨の詩」(通巻12号とのこと)や自作詩朗読会の冊子「あゆか」を拝見し、こうして山梨でも詩を書き継ぎ、読み継いで、詩の灯を消えないように支え続けている仲間がいることを、嬉しく心強くありがたく思いました。何より詩自身がうれしいことでしょう。

そして、「山梨の詩 2014 通巻11号」の編集後記にあった、こまつかん氏の「百花繚乱。/紙の二次元ページに表現されたことばたちが/僕のイメージの世界によって/変容しようとしている。/僕の過去の様々な体験が/なめらかにつながって共鳴をしたのだ。/どのようにあがいても/この身体の内側で音声言語になる。/僕の身体が思想を始めた。/また/新たな着想がやってくる。/嬉しくて大きく息を吸う。」という詩にたいへん心打たれました。まさに詩を読む醍醐味が。活字という二次元世界から、ほとばしるイメージに力をもらって、「嬉しくて大きく息を吸う」生身の身体が元気に息を吹き返す歓喜の姿が、そこに見えたからです。

           *
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光に満ちた明るい森の音楽堂で、山梨県詩人会会長の安藤一弘氏の温かいお人柄のあふれたご挨拶と、副会長の橘田活子さんによるぴんと張り詰めた「八月の町」という力強い詩の朗読ともに会は始まりました。そして、わたしのトークの前に会員であり今回の会のコーディネーターである沙羅樹さんが私の紹介を兼ねて「妖精戦争」を朗読してくださいました。以前録音でお聞きしたときから魂が震えるような思いがして、大変こころ打たれた彼女の朗読。それは生でお聞きしたときに「ストラディバリウス」というバイオリンの名器の名が言葉が浮かんでしまった程、素晴らしい天性の声の持ち主。その声で、拙詩を読んで頂いて光栄でした。
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せっかく「妖精戦争」を読んで頂いたので、2001年に出した私家版のこの詩集について、背景などいろいろ内輪話をしました。「制御することにどのような意味が」というある詩のフレーズから触発されて出発した、私と私の詩の冒険詩集であることなど。いろいろと。また「明日戦争がはじまる」という詩についての背景や。一昨年、早稲田の大隈講堂で開催された「時代の危機と向き合う短歌」という歌人の方々のシンポジウムで印象に残ったお話の紹介なども織り交ぜて、社会的なできごとと表現についての話もさせて頂きました。最後にそのシンポジウムで歌人の永田和弘氏が言われた「歴史上で、出来事は残るが、庶民の感情は残らない」という言葉を引いて「その残らない庶民の感情を残す、手段・役割として、我われ詩歌の世界があるのではないでしょうか。それをわたしたち、書き手の希望につなげたいです」と拙いながら、そんなふうにトークを締めくくらせていただきました。

以前、荻窪の「6次元カフェ」のオーナーであるナカムラさんがおっしゃっていた「その場所に行かないと味わえない一回限りのたのしみ」。さまざまな場所にえっちらおっちら足を運び身を運んでの、朗読やライブには、わたしもその「一回限りの再現不能/いま・ここの輝き」を期待しています。

普段は言葉に文字になってしまう2次元存在の書き手たち。その2次元から3次元に人として立ち現れる瞬間のダイナミズム。著者の体からふりそそぐ言葉は、活字とはまた違った感慨があります。わたしも決めていた朗読と違って(ごめんなさい)、ついその場のノリで『妖精戦争』の中から「桜の木」(新潟少女監禁事件をモチーフにした)を読ませていただきました。みなさんの温かいまなざしの中でこの詩を読みたくなったのでした。聞いてくださってありがとうございました。

ネットでは長くつながっていた方ともお近くとのことで、来ていただき、初めてお会いしてお話できてよかったです。リクエストということで「三つ葉家族」も読ませてもらいました。
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今回は朗読する朗読者すべての詩を収録した素晴らしい冊子も会場で配られました。この会で中心的に動いてくださった沙羅樹さんの行動力やさまざまなお心配りに参加者全員が感激でした。まだ詩集を出していない参加者もたくさんいますので、こうしてちゃんとしたアンソロジーになることが、どんなに嬉しかったことでしょう。お仕事お心遣いに感謝です。

「朗読カフェ クラムボン(山梨=やまなし=宮沢賢治=クラムボン、だったのですね!)」を支える山梨県詩人会のみなさんの朗読、そして、遠くからゲストとして参加した詩人たちの朗読タイムも素晴らしかったです。それぞれの方が、それぞれのスタイルで発せられる詩の声。もともと「自由詩」とは自由な形式の詩のこと。それぞれの土地で生きる人々に、それぞれの地の方言があるように、詩もまた同じこと。その人の生きる姿が、その人の言葉となって、立ち顕れる姿は圧巻でした。
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日常を語りながら、身は日常を超えた世界とつながっている。非日常を語りながら、身が日常を生き延びる術となっている。表現は違えど、そのような交歓がそこに起きていること。それは両方が必要な世界として信頼されていること。その二つの世界への信頼と交歓を言葉にすること。その言葉の架け橋を絶やさないこと。それが詩を生きることだと。今回たくさんの方のさまざまな詩と出会いながら。詩の豊かさを、そのように捉えました。

暮らしの詩、ロックな詩、深刻な詩、愉快な詩、映画の字幕のような詩、人生の詩、お芝居のような詩、暗闇から響いてくるような詩、その場で言葉をもらって作る即興詩、いろいろな人がいるように、いろいろな人が、それぞれの持ち味出して、よい詩を聴かせてくださいました。

*連詩組の方も何人か参加(冊子参加含め)されていて、それぞれがますますご自分の世界を極めておられて、ご一緒する回を追うごとに、おおっとまばゆい思いで詩を愉しませていただき、たいへん力をもらいます。これからも、それぞれの信じる詩をそれぞれのスタンスそれぞれのペースで、愉しみつつ磨いていかれることを願っています♪
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会の最後は、かっこいいミュージシャンの佐藤光徳さんが、沙羅樹さんの力強い朗読「透過光」とのコラボのあと。熱くギターの弾き語りを披露してくださり、みんな大いに盛り上がって、拍手のうちに終了となりました。
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清里の魅力的な展示のあるレストランでみなさんと打ち上げ。初めての方とも、詩でつながっているから、性別も年齢も超えて、会話もはずみました。
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(*展示中の作家さんの金柑の実で作ったライトの可愛らしさに一目惚れして、買っちゃった。)
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お泊まりは清里の森のなかの素敵なペンション、泊まり組の3次回が夜遅くまで続きました。ギターを弾いて、懐かしい歌を合唱したり、歌ったり踊ったり、即興詩のレクチャーを受けたり、花火をしたり、もともとは言葉だけでつながっていた、我々が言葉を抜け出して、出会う生身の愉しさ。詩が体を得て、遊ぶ愉しさでもあります。ふだんの役割を離れて、こころに住むからだが、遊び始める。人が寝静まったあとで、遊び始めるオモチャたちの、楽しさにも似ているかもしれない。お酒も入って、修学旅行の楽しい夜の、もっと楽しい大人版が、叱る先生もいなくて、いつまでもいつまでも夜を惜しんで続きました。
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はじめてなのに、こんなに懐かしい。
――それは、おなじ詩を書く、仲間の懐かしさ。
はじめてなのに、こんなに親しい。
――それは、ずっとことばで繋がっていた、親しさ。
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ペンションではジャージー牛のオリジナル・シャーベットや手作りソースのヨーグルト、朝ごはんもおいしかったです。何にもまして、居心地のよいお宿でした。
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オーナーは絽刺しの先生もしておられて、美しい作品も拝見できました。オーナーの温かいお心遣いに感謝です。
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翌日。雨のなかをご案内頂いた、写真美術館での展示「井津建郎「インド — 光のもとへ」展でもたいへん深く感銘を受けました。それをひとつの詩にしたいと今、あたため中です。書き出すときりがないですが。

「朗読カフェ 秋のクラムボン in 清里」素晴らしい会を開いてくださった、沙羅樹(中村みゆき)さん、山梨県詩人会のみなさま、会までの準備や裏方仕事、たくさんのご苦労やたいへんなご心労があったことでしょう。おかげで参加者全員がたのしくてしあわせな気持ちで帰って参りました。心より感謝です。

ありがとうございました。
                                                                               宮尾節子

( *まだ胸の灯が消えない温かい思いに浸っており、思いに見合う言葉がとても足りませんが、走り書きのお礼にて失礼いたします。 )                                       
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(目が覚めたら、思い出がみんなカボチャになりませんように笑)

*ハンドルにマイクにギターにとたくさんお世話になった、マイケルにもスペシャルサンクスです♪
*仲間の写真も少しお借りしました。感謝。m(_ _)m。

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by sechanco | 2016-09-26 13:25 | 詩関連

青人草

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青人草(あおひとくさ)

           宮尾節子

人草がゆれています

ときの河原で


ぼくたちの

死なせたまだ青い

人草が


逃げたかった

思いが

いっぽんの人草となって


豪雨のあとの

葦原に青い半身をもちあげる


生きたかった

思いが

ひとすじの濁流となって


豪雨のあとの

砂地に青い半身をたちあげる


人草の脚は

葦原の

葦の根とつながり


逃げなかった

思いが

ときの河原で根をはって


風が吹くたびに

ゆれる人草が青い指で


くりかえし

ぼくをゆびさす


*都幾川河川敷の事件をモチーフにしました。


遠くはないところで起きた事件で

いっそう胸が痛みました。


都幾川はうちのそばを流れている親しい川の入間川と

合流してやがて荒川になり東京湾に注ぎます。


事件の前後は台風の影響で豪雨となり

入間川もたいそう増水していました。


増水するたびに河原や中洲の葦原が

水につかり

やがて 水が引くと 倒れた葦たちが

身を起こす姿を いつも目にしてきました。


同じように 水の引いた河川敷で

半身を発見された 姿に葦の姿が重なりました。


ご冥福を祈ります。


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by sechanco | 2016-09-01 09:22 | 詩関連

役に立つことがそんなに大事か

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上の二つの詩は
『恋文病』(2011年9月発行)
の詩集に収録したもの。削りに削ったけれど
詩的に完成させることより、伝わることの大事に
いま、気持ちが切り替わって

手を入れたものです。

痛ましいほうに、社会や人々が傾斜していくように
見える
今。

言葉が何かしらを
届けることができれば
幸いです。

宮尾節子
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*元の詩です。(『恋文病』より)
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by sechanco | 2016-08-26 10:29 | 詩関連

乳の流れる歌

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乳の流れる歌
        宮尾節子

「雌ラクダをなだめる習慣」、ユネスコ無形文化遺産に登録
11月30日~12月4日にかけて、ナミビアのウィントフックでユネスコ無形文化遺産保護条約第10回政府間委員会会議が行われた。会議でモンゴルの「雌ラクダをなだめる習慣」が賛成され、緊急に保護する必要がある無形文化遺産に登録された。「雌ラクダをなだめる習慣」とは。子ラクダを拒絶した雌ラクダは、草も食べず水も飲まなくなって、毛並みも悪くなり、群れから離れて一頭で遠くを見て、時々ふり返っては鳴くようになる。そんな時、遊牧民はラクダの母子の心を通わせるための知恵を働かせ、雌ラクダを子ラクダに慣らすため叙情歌を歌うのである。リンベ(横笛)やモリンホール(馬頭琴)の伴奏で特別な歌を歌うと、母子が感動し心を通わせるようになる。この歌の内容は、栄養たっぷりの乳を飲むために生まれてきた可愛い子ラクダを、どうして拒絶するのか。朝起きると唇をぴくぴくさせて待っている。どうか濃い乳を飲ませてやって「フース、フース、フース」、「フース、フース、フース」などと、3、4番まで歌うと、雌ラクダの目から涙がこぼれて子ラクダに乳をやるようになるのである。(FBモンゴル通信より)




「どうか濃い乳を飲ませてやって」「フース、フース、フース」と
3、4番まで歌うと

母ラクダの目から涙がこぼれ、子ラクダに乳をやるのである

育児放棄したラクダの母と子に
こころ通わせるために、歌われる叙情歌

ホー、ソーソー、ソーソーソー(わたしにはそのように聞こえる)
だがしかし・・・

はじめて
乳が出るときのズキンとした痛みをわたしの胸は
覚えている

あのラクダの母親の涙は
母と子のこころが通った、涙ではない。

あれは自分のからだの中の血が、乳に変わるときの
痛みに、こぼれた涙だ。

閉ざされた自分が
開こうとする自分の未知の力に、敗れたときに疾る・・・痛み
それは、

ちのみごがいて
ちのははがいる

ホー、ソー、ソー、ソーソーソー、
見よ。
わたしたちのからだもまた
血が流れる、
戦場なのだ。

怒りがあり、憎しみがあり
決壊を待つ、沸騰がある。
ちのみごがいて
ちのははがいる

ホー、ソー、ソー、ソーソーソー、
血を流すのではない
わたしを敵に明け渡すのではなく
わたしをわたしに明け渡す
つぎの命を育てる
乳を流す

赤い血が、赤味を漉して、白い乳に変容したときの
身の内にも戦いがある

血と血の、戦いを戦うな
血を流す人と人の、血を流す国と国の
こころ通わせるために、歌も言葉もあるのだと

ホー、ソー、ソー、ソーソーソー、
傷口から噴き出す
怒りの血を
傷口にあてがわれた唇に
ホー、ソー、ソー、ソーソーソー、
注いで憎しみを育てるわけにはいかないと
血はみずからに敗れて
血を乳に変えるために。

血は泣くのだ、赤いまま流れることをこらえて
父母が流した血と
赤い同じ血を、血は流れたくて

血は泣くのだ、まだ終わっていない、怒りを
まだ終わっていない、悲しみを

血は泣くのだ
こどものように、痛くてなくのだ
母になる前に

ちは
なみだをこぼして
ちちになる

険しい峠をこえるように
じぶんの赤さをこえて
母になるために

ゆるせないものを
ゆるすために

ちを
いのちにかえるために

血はいちど
あまりのいたみに
その目に
涙をこぼすのだ

白い
乳になるまえに

しを
いのちにかえるために


血の流れる歌から
乳の流れる歌になるために

ホー、ソー、ソー、ソーソーソー
ホー、ソー、ソー、ソーソーソー


*青山スパイラルと前橋フェスティバルで
朗読したものです。
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by sechanco | 2016-08-10 08:07 | 詩関連

Wish for Peace

港区立図書館のヤングアダルト向けブックガイドに『宮尾節子アンソロジー 明日戦争がはじまる』(集英社インターナショナル)が紹介して頂きました。若い方にも読んで頂けるとうれしいです。そう願って作りましたので――。
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by sechanco | 2016-07-18 00:03 | 詩関連