早朝座禅もはや六年が経ちました。間に軽いストレッチを入れて、40分・40分の合計80分。Y師の指導の元に座ります。終わると、四種類のお経と和讃を唱えます。
四弘誓願は四度繰り返します。それからお茶とお菓子をいただき語り合う幸せタイムです。――ときどき川原の藪でキジが鳴いたり、近所の家が雨戸を開ける音が響きます。日の出るちょっと前がぐっと冷え込みます。これからは、ウグイスが楽しみ(笑)です。最初はちょっと苦でしたが、今は座ることが自然に思えるようになりました。自分に座るのも、ソファに座るのも変わらなく思うようになりました。何より「座ってていいよ」という、自分の居場所を与えられた安心感があります。すっとして、座禅はミントな後味です。
四弘誓願( しぐせいがん――菩薩が仏道を求めるとき、最初に立てる四つの誓願)
衆生無辺誓願度(しゅじょうむへんせいがんど)
煩悩無尽誓願断(ぼんのうむじんせいがんだん)
法門無量誓願学(ほうもんむりょうせいがんがく)
仏道無上誓願成(ぶつどうむじょうせいがんじょう)
四弘誓願(伊藤比呂美・訳)
ひとびとはかぎりなくいます。
きっとすくいます。
ぼんのうはつきません。
きっとなくします。
おしえはまだまだあります。
きっとまなびます。
さとりはかならずあそこにあります。
きっとなしとげます。
――読み解き「般若心経」 伊藤比呂美より
きっとすくいます――涙が出ました。
「四弘誓願」すばらしい訳です。
きっとあなたを、すくいます。――こう言ってあげられたら、どれほど素敵だろう。
おそれいりました。
きんぎょもすくえない、わたしです。