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晴れときどき 宮尾節子


宮尾のブログ talk to who?               
by sechanco
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ただ すき

ただ すき_a0082132_8391977.jpg

「切り株の中を、小川が流れていて、見上げるととハート型の空がみえる」――伝え聞いたこの話だけで、実はわたしは屋久島に行った。

薄暗い大きな(畳10畳程の)切り株の中には、こんこんと清水が湧き、そこから涼しいせせらぎの音を立てながら、かわいい小川が流れ出して、いました。ほんとだ――。

わたしは、まず、おがわにくちづけをし、りょうてのひらで、すくいとり、その水をのんだ。三千年の昔から流れてくる樹の話に耳を傾けるように、身をかたむけて、からだのなかに、そそがれるみずをうけとった。それは、つめたく、あまかった。みがきよめられるようだった。

見上げると、ハート型の空に、緑の木立がのぞいていた、山つつじの赤い花もちらっとみえた。大きなハートの横に、ピリオドのような小さなハートもあった。親のハートに、子のハート。

まんぞくした。そして、ひとつ詩をつくった。ウイルソン株に捧げる詩。
ありがとう、ウイルソン氏。
ただ すき_a0082132_10274117.jpg
*ウイルソン株の外観





「唯識(ゆいしき)」――ただ、しき。「ただ心だけ」がある。この世には、ただ心だけが存在するという考え方が仏教にはある。それを、唯識仏教という。

永く詩を書いてきて、或る時――。にわかに「世界は心にすんでいる!」というヒラメキというか気づきというか・・・漫画でいえば頭に電球がぱっとついた感覚をあじわった。犬の散歩の帰り道、いつもの急勾配の「くるみ坂」をよいしょよいしょとあがって帰って来ている途中だった。

「私(こころ)が世界に住んでいる(暮らしている)」のではなく、逆なんだ。「世界がこころに住んでいる」んだ、という、意識のひっくりかえり、コペルニクス的転回というのですか・・・が起きた、あの夏の日のくるみ坂のびっくりと胸のドキドキをわたしは忘れない。それは頭ではなく、電流が流れるように全身におとずれた感覚だった。

そして、ごじつ。なんと、そのくるみ坂のしたに住んでおられる唯識仏教の専門家の学者さんであり僧侶である方と出会うことになったのです。それが、わたしと仏教の出会いでした。

「唯識」「ただ こころのみ」――こころだけを頼りに、詩を書いてきたわたしが仏教と遭遇することは、激しくあらわれては空しくきえていく感情が、表現以外に新たな居場所(避難場所かもしれませんが・・・)を与えられるのに似ていました。わたしは、生きてきた自分の筋に「もうひとつ」を見つけたのでした。

そしてそれは、存在を幻想(虚構)だとする仏教のせかいと幻想(虚構)を存在化せしめる表現のせかいとの葛藤のはじまりでもありました。わたしは良き師を得たのでした。

仏教は釈迦の思想からはじまっていますが、ひとくちで言えば、長い年月をかけて「ひとの思い・こころ」を体系化したものだと思います。だから、根はこころです。すでにその、こころという時点で仏教も危うさをはらんでいるせかいだと私は思います。つまりはおなじあなのムジナ的にわたしはたのしく仏教と出合ったのです(笑)。

ただ、わたしの「こころの暴(あば)れ」を、仏教の永い歴史が体系化した思想がたびたび落ち着かせてくれました――それは哲学やその他の思想では味わえないものでした。仏教は頭ではなく、心のプロだな・・・というのが私のさいしょの感想でした。

たとえば、「我思う、ゆえに我あり」というのが哲学なら、「我思う、ゆえに思うあり」という解釈が仏教なのだとおもいます。思う、つまり、こころ、つまり、識――唯識、ただこころだけある。

すべては、ひとりびとりのこころの見る夢だ。「ゆえに、目覚めよ」――と仏教は解くのですが。わたしは、「ならば、良い夢を」――と時どき赤い舌をだして、仏の庭先で遊ばせてもらっています。

師の良きに、見守られ、ときに笑われながら――ありがとう、老師。

仏教はとんだ不良と出遭ったのかも知れませんね。。。うふふ。
ただ すき_a0082132_11134514.jpg

「唯識(ただ しき)」VS.「唯好(ただ すき)」(笑)

by sechanco | 2010-07-05 09:52 | ミヤオ・リターンズ
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