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晴れときどき 宮尾節子


宮尾のブログ talk to who?               
by sechanco
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つぼみと 大輪

外国映画で渡されるバラの花束は、みんなきれいに開いているのに、花屋さんのバラがみんなつぼみなので、お店でびっくりした記憶がある。「えっ、映画と違う。こんな花束じゃ、つまらない」

「咲いてるバラはないですか」と店員さんにきくと「咲いてるのは、しつれいですよ」とか「日持ちがしませんよ」とか言われて、さとされたような気がする。げんじつは、なんとつまらないことよと、らくたんしたことも覚えている。(見ごろのバラは、なんと、ゴミ箱に捨てられていた・・・あれ、ください。とも言えず。)

でも、いまは結構おなじ思いのひとが増えたせいか、開いて見ごろのバラの花も花束もよくみかける。いい時代になった(笑)。とは、いえ、どうもわたしの感じでは日本人はだいたいにして「つぼみ好き」な人種のように感じる。女優さんにしても、男優さんにしても、咲いているなと思う人より「伸びしろ」というのかな、そういう永遠に「つぼみ」的な人を求められてるようだ。さいしょだけでなく――脂がのってきたら(咲ききったら)おしまい。

みくにれんたろうとか、かつしんとか、女優さんなら誰だろう?ぱあっと咲ききって、大きなワザを楽しめそうになるとアウトなお国柄にみえる。吉永小百合さんみたいな、えいえんのつぼみさんが日本人の好みにぴったりなのだろう。もっといえば、外国の俳優さんと違って、「なにもしないひと」のほうが人気がつづく。なにもしないとは、個としての主張がないことだ。人間的にも技術的にも成長したい俳優さんにとっては、厳しい国だとおもう。

「つぼみががんばるのが、すきな国だ」ひとことでいうと。だけど、けっして咲いてはいけない。だから、したたかな役者さんはちゃんと、そこをおさえて人気を保っている。ブリキの太鼓の主人公のように、成長を止める。さいても、つぼみにもどれる――おおたけさんとか、ね。

――成熟したものを受け入れる土壌がなくて、文化が成熟するわけがない。
ああ、こんなことが、言いたかったわけではないのです。^^;

昨日の女子フィギアスケート。真央ちゃん復活に、わあっやったー!と感激して、その余韻もさめやらぬ、つぎのシーンで安藤美姫の凄さに、圧倒されていた。そして、感動を塗り替えられてしまっていました。素晴らしかった!!


真央ちゃんも、美空ひばりみたいに貫禄が出ても、やはり日本人好みの「つぼみの匂い」をなくさないひと。いっぽう、ミキティは転び過ぎるは、おまけに恋花は咲かすは、でどちらかというと、日本人好みでない咲ききった花の演技派。わたしも見るたびに転ぶので、見るのが申し訳ないような気がして(?)きて、しばらく見るのをやめていた。「もういいよ」とタオルを何度なげたくなったことだろう。あまりにも痛い、痛過ぎるひとだった。

しかし、しかし、凄いね。やり続けることは、咲き続けることだ。咲き続けることは、その花が大輪だということを知らしめることだった。

咲くことのあとは、散ることだと、恐れることはない。それは、小さな花の話だ。
咲くことのあとは、咲き続けることだと、彼女は教えた。見事な演技で――大輪の花を予感させた。
咲くことは、大輪の花の始まりであることを。

感動した、勇気をもらいました、ありがとう。安藤美姫。何度も何度も咲き続ける、大輪の花だ。宇宙を感じる演技だった。

「わたしは強いスケーターではない、ので」と言ったコメントも心に残った。弱さを知ったところから、ほんとうの勝負は始まるのかもしれない。。。。すごいなあ、やりつづけることを、えらんだ、よわさは、無敵だ。







つぼみと 大輪_a0082132_1030447.jpg

僭越ですが、きっと観ることはないと思うので(笑)、この詩を昨日の彼女に贈ります。
こころをこめて――。

素晴らしかった、安藤美姫。




クリスマスツリー               


はじめに言葉がありました。
「今夜、わたしはモミの木になる」
つぎに、時が言いました。
「じゃあ、わたしはクリスマスになるね」
つぎに、涙が言いました。
「じゃあ、わたしは全部ガラス玉に変わるわ」
つぎに、思い出が言いました。
「わたしは、良い物だけ取り出して
一つずつ枝に飾っていく」
泣きやんだ瞳が
輝きながら、訴えました。
「わたし、てっぺんでお星様になりたい」
みんなが賛成したとき
耳元でそっと、悲しみが囁きました。
「だったら、最後にわたしが
喜びに変わるね」

街のなかでも家のなかでも
今日、世界じゅうでいちばん幸せ者の
クリスマスツリー。

あなたが、一度倒れたモミの木だってことを
誰も覚えていない。

――by setsuko miyao.


by sechanco | 2010-12-27 10:43 | ミヤオ・リターンズ
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