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晴れときどき 宮尾節子


宮尾のブログ talk to who?               
by sechanco
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あったかい 建て物

あったかい 建て物_a0082132_9105679.jpgなんとか保存をと願ってきたけれど。来月とうとう旧平岡レース事務所棟の解体が決まった(*解体したまま三年間は保管とのことですが・・・)。

昨日、それではせめて。きれいに拭いて・履いて・磨いてお別れしようと、お掃除隊が組まれ参加しました。

使い込まれた木肌が温かかった。材質はしっかりした物が使われているので、磨けば応えるように艶を増した。雑巾掛けしながら手の平で触れていくと、建物の床も扉も窓の桟も。すみずみまでこまやかに心が配られているのが感じられた。

二階の窓からは夏の緑に包まれた天覧山がぞんぶんに眺められた。飯能の景色が建物の借景としてみごとに活かされ。きちんと風向きも読まれていて。どこにいても、涼しい風が渡ってきてうっとりした。「なんていごごちのよい、建物だろう」「いるだけで、和むね」とみんなでほうっとため息をつきあった。知れば知るほど。線はすっと伸びているのに、触れるところは角がとれてまろやか。直と曲とのコンビネーションが実にあざやか。技有りと言うより、気配りの建築だと思った。見せるためではなく、住むための。外へのプライドのためではなく、内に住む人のための――。建築とは何かを深く問いかけ、深い答えを得るおもいがした。

せんじつ、ここで工場長を勤められた方のお話を聞く機会があった。当時の工場についてのさまざまなお話を聞かせてもらったあと。ところで、「住み心地はいかがでしたか?建物の」と帰り際に尋ねてみると、工場長だった方はしばし考えて、こう言われた。

あったかかった」――とひと言。「あったかい気持ちになる建物だったなあ」と。その言葉が印象に残りました。そして、それがすべてのような気持ちがしました。それこそが「第一に人間があります」という遠藤新の建築理念の骨頂だと。それがちゃんと工場長さんや従業員のかたがたにも伝わっていたのだと。あらたさんにもつたえたかったです。

遠藤新の建築は、「ひとがくらす=住宅」の理念ですべて建てられたことが特長だったようです。「あったかかった」このひと言が、ほんの少しですが今回はじめて、遠藤新の建物に触れることができた、わたしの宝(ご褒美)になりました。うれしいです。

なくなっても、忘れないでほしいです。

「あったかかった」住んだ者に、そんなひと言をぽろっと言わせる建築家がいたことを――

そんな建物がわが町にあったことを――。



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そして、敷地にある一本のしだれ桜は、日本の三大桜のひとつ「三春の滝桜」の子ども桜だということを。

ここに、日本三大桜・三春滝桜の子の桜があることと、
ここに、世界三大建築家・フランクロイドライトの直弟子・遠藤新さいごの建築物があったことを。


――先ほどの、元工場長さんは「そういえば。ここをこうしてほしい、ああしてほしいと思うところが、ひとつもなかったなあ」とフシギそうに懐かしそうに、建物について、最後に言葉を付け加えられました。

おしまい。



*写真は、そのお掃除隊の帰りに空き地でちょいと摘んできた「猩々草(ショウジョウソウ)」。最初は葉っぱは全部緑ですが、日を追って赤い部分が現れます。これがまたきれい。猩々草の「草」が「木」になった「猩々木」がポインセチアですって。好きな草のひとつです。夏が終わればクリスマス♪

by sechanco | 2011-08-29 09:14 | 地域に生きる
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